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飲食店経営における管理会計とKPIのキホン

      2018/05/13



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誤解の多いところですが、会計には3種類あります。

その3つの会計とは、財務会計、税務会計、管理会計です。

まずは、この3つの会計について、具体例を用いて簡単に説明します。

財務会計の具体例としては、上場会社が決算短信を開示していますが、決算短信に掲載されている上場企業の財務諸表(FS)が財務会計の代表例と言えます。このFSは財務会計ベースで作成されています。

税務会計の具体例としては、中小企業が税務署に提出する申告書と合わせて提出しているFSは税務会計ベースで作成されていることがほとんどで、中小企業のFSが税務会計の具体例と言えます。

この財務会計と税務会計では、FS(B/Sや、P/Lのこと)作成のルールが多少違います。例えば、決算短信上のPLで計上されている減損は、税務会計上は計上されないことが多々あります。この点は財務会計と税務会計の違いの1つと言えます。

(財務会計or税務会計で作成されたB/SやP/Lは、全く同じ値にはならない。B/Sや、P/Lの作成ルールが同じではないから)

実際、上場企業のFSに計上されることがある減損は、中小企業のFSでは基本的に計上されません。これが財務会計と税務会計の違いの1つです。

※ この減損については、以下の記事が参考になります。

カッパ・クリエイトが計上した約9億円の減損の意味は?

最後に、管理会計とは、経営を管理するために利用する会計で、財務会計と税務会計とは色彩を異にします。いわゆる管理会計は、内部管理用で、マネジメント用の会計と考えて頂いて構いません。

例えば、車の製造コストや飲食店の料理の計算で使用される原価計算は、管理会計の一種です。

もちろん、飲食店経営でも管理会計は利用できる!

管理会計は、様々な業種で利用されていて、もちろん、飲食店経営でも利用できるし、既に管理会計の手法を利用し経営に生かしている大手飲食店もあるのは事実です。

ただ中小規模の飲食店がこの管理会計の手法を取り入れている数はまだまだ少ないと感じるし、そして何よりも経営者が管理会計の重要性と戦闘力を認識していないと感じます

逆に言えば、先行して経営に活かし、ライバル店に差をつけるチャンスだと思う。

管理会計は、財務会計と違って、細かいルールはないので、自社の経営に合わせて、経営を管理しやすいようにカスタマイズして利用することがポイントの1つでしょう。

管理会計の一例として、原価計算を前述しましたが、その他の例としては前回記載したCVP分析や予実分析などが有名です。

【キホン】飲食店経営のための採算ライン分析方法

この管理会計は、経営戦略・戦術のためのツールと言うこともできると思います。

ベンチャー企業でも活用されているKPIとは?

KPIというのは、Key performance indicatorの略で、重要業績評価指標のことです。

このKPIについて簡単に説明すると、例えば、10店舗を展開する飲食店のうち、売上高営業利益率が一番高いA店と(売上高営業利益率8%)、一番低いD店(売上高営業利益率3%)があるとしてます。

このとき、A店の売上高営業利益率8%をKPIに設定し、D店の利益率が8%を達成するように計画を作ることになります。

このKPIに設定した売上高営業利益率8%が経営上、1つの指標になるわけです。

KPIを設定するときは、業種を問わず、何をKPIとするかがまず重要ですが、例えば飲食業では客単価をKPIに設定することがあります。

※ 他にも様々な指標を活用します。

因みに、KPIはベンチャー企業や外資系企業ではかなり活用されています。

重要業績評価指標KPIのタイプは?

KPIのキホンについては、ここまでの説明でざっくりと理解できたと思いますが、このKPIはいくつかのタイプに分類することができるので、補足的に紹介します。

財務的KPI

財務的KPIは、P/Lなどに計上されている勘定科目を分解して直接的に得られるもの。

例えば、客単価や客数など

非財務的KPI

非財務的KPIとは、P/Lなどを分解しても直接的には得られないもの。

例えば、従業員やアルバイトの退職率など

因みに、この退職率をKPIに設定して改善活動を実施すると、接客の質が安定したり、新規採用のための広告費や、新人に教育するトレーナーの人件費を抑えることができます。

ストック型KPI

ストック型KPIとは、一定の期間を通じて比較可能なKPIのこと。例えば、客単価など。

このストック型KPIは、次に説明するフロー型KPIと比較すると理解しやすくなります。

フロー型KPI

フロー型KPIとは、一定期間を通じて、累積して増加するKPIのこと。例えば、客数など。

客数は一定期間を通じて数値が積み上がっていく性質がありますが、ストック型KPIの客単価は期間を通じて積み上がっていく性質ではないですね。

KPIと管理会計の関係は?

KPIは定量的なものにする必要があります。定量的というのは、わかりやすく言えば、数値的なということです。

定量的=数値的 or 数量的

そしてKPIを設定する際はもちろん、KPIと実績の評価などには定量データが必要になります。

※ 計画の進捗管理の場面でもKPIを活用すると効果的です。

その定量データの提供元となるのが管理会計です。この意味で、KPIと管理会計は切っても切り離せないことになり、両者は密接にリンクしていると言えます。

実際の改善活動の現場では、このKPIと管理会計を駆使しながら、経営そのもの、業務そのものを改善していくことになります。

管理会計の補足

管理会計を活用すれば、弱点や要修正点を洗い出せるようになります。そしてこれらの弱点などに対して対策を実施することによって、利益や業務を改善し、さらには売上向上に結び付けることが期待できるようになります。

お店の利益と売上を向上させたい人にとっては、心強い戦略・戦術ツールになると思います。

また、その他の管理会計の活用例としては、例えば、不採算店舗を閉店するか否かの判断基準として活用することがあります。

例えば、赤字の店舗=撤退と考える傾向にありますが、この考え方は決して正しくはない。

赤字店舗を閉店にするとますます経営(資金繰り)が厳しくなることがあります。

赤字店舗を閉店するとまずます経営が厳しくなる理由についても、管理会計を活用して説明することができます。ご興味のある方は次の記事をご覧ください。

【管理会計】撤退戦略として閉店すべき店舗の判断基準は?

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