インバウンド消費で飲食店は1兆円のチャンス?!

   



飲食店向けの月刊誌に連載をしていますが、9月号で人口減少が外食産業にどんな影響があるのかについて記載しました。

で、その記事を執筆した際に興味深いデータを目にしたのでこのブログで記載します。この興味深いデータというのは、訪日外国人が日本の外食産業の市場規模にどれくらいの影響を与えているかというデータです。

※ 連載している月刊誌のコラムは、インバウンド消費について記載しているわけではないので、訪日外国人による外食産業の市場規模への影響に関しては記載してません。

外食産業の市場規模の推移を確認

まずは2016年までの市場規模について確認してみましょう。これまで他の記事でも説明したことがありますが、1997年までは外食産業は順調に右肩上がりでした。

市場規模が順調に成長したのは、よく食べる層(生産年齢人口)が拡大していたからだと思います。

外食産業の市場規模推移

※ 日本フードサービス協会公表資料より作成

ただ1997年以降、生産年齢人口が減少し始めたので、外食も影響を受ける羽目になった。

インバウンド消費が外食産業の市場規模に与えている影響と今後の見込み額は?

上の図を見ると2010年以降、市場規模がやや拡大していることが確認できます。この理由の1つは訪日外国人が増加して、国内で飲食したということです。

せっかくなので、訪日外国人の推移と彼らが支払った飲食費の推移も確認してみます。

訪日外国人の増加に伴って、旅先での飲食代も増え、飲食代だけで平成28年には約7,500億円も消費しています。この消費額も今後増える見通し。

訪日外国人の数と飲食費

※ 観光庁公表資料より作成

で、政府が訪日外国人の目標を東京オリンピックのある2020年は4000万人、2030年は6000万人に設定しています。因みに2016年は約2400万人でした。

訪日外国人1人あたりの飲食費は、約3万2,000円(観光庁調べ)なので、これを基に4000万人の外国人が日本に来たときの外食産業へのインパクトを試算すると

4000万人×3万2,000円=1兆2,800億円

くらいになります。

2030年の目標が6000万人ですが、この目標値の達成は厳しいかもしれない。

因みに、海外旅行で人気のあるイタリアでは、2016年の旅行者は5200万人で、あまりの多さに旅行者を制限しようとしています。旅行者が多すぎて、いろいろと問題が発生しているみたい。

いずれにしても、インバウンド消費による外食産業への影響は優に1兆円は突破する可能性が高い。

したがって、理論的に飲食店は1兆円を狙えるチャンスはあるということですね。

インバウンド消費という点では、飲食業界には追い風!

実際にインバウンド消費の恩恵を受ける店舗は?

インバウンド消費によって外食産業の市場規模に与えるインパクトが1兆円を越えるとしても、実際にその恩恵を受ける地域は、東京、大阪、京都などの外国人旅行者が多いエリアだけになるはず。

しかも、日本人が海外旅行した時にわざわざ日本食を食べないように、中国人が日本に来てわざわざ中華を食べないし、フランス人が日本に来て基本的にはフレンチを食べない。自分の国で本場の料理を食べた方が良いに決まってる。もちろん異国の料理に飽きて、自分の国の料理を食べるときも時々あります。

訪日外国人の旅の目的の1つは、日本食を食べることにあるんですね。インバウンド消費で外食産業には今後1兆円を越える効果が見込まれていますが、そのほとんどの恩恵を受けるのは、結局、旅行者が多い主要都市にある日本食のお店ということになります。

下の図は、どんな日本食に満足したかというアンケート結果です。

※ 観光庁公表:訪日外国人の消費動向

もし業態を変えるなら日本食が狙い目!人気なのは寿司、ラーメン、肉料理!!

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