飲食業の事業再生事例と再生税務

      2016/11/10



さて今回は飲食店の事業再生事例と再生税務についてのお話です。

飲食業の事業再生とその税金

まず、そもそも飲食業の事業再生とはなにか?とく疑問があるかもしれませんので、事業再生について簡単に説明します。

飲食業(店)の事業再生とは、経営や業績が傾いた飲食店の業績を回復させることです。事業再生は、飲食業に限ったことではなく、他の業界・業種でも事業再生ということはあります。

航空業界のJALも再生しましたが、あの案件も事業再生の1つです。

そして今回は、飲食店についての事業再生について記載します。

ただ守秘義務があるため、店名はもちろん、売上や従業員数など事細かに説明することはできませんが、事業再生におけるスキームを実例を基にざっくり説明します。

5334834066_de4c74b324_zPhoto Credit;Manoel Petry

飲食業の事業再生における事業再生税制とは?

飲食店などの事業再生を試みるにあたって、事業再生税制を利用することがあります。

簡単に事業再生税制について説明します。事業再生税制とは、例えば飲食店が銀行から1,000を借入ていたとします。しかし、この飲食店は業績が悪化しているため、この借入金を返済できません。そこで銀行から1,000を免除してもらいます。銀行から借入金を免除してもらうということは、飲食店は返済義務がなくなるということです。

銀行から借入を免除された時点で、飲食店にとっては債務免除益が発生します。ただこのままだと、益が発生している以上、税金を支払う必要が生じます。この税金を支払うとすれば、借入金を返済できないがゆえに借入金を免除した銀行は納得しないかもしれません。

また飲食店にとっても、債務免除”益”は発生しているものの、見合いの現金収入がないにもかかわらず、税金を支払わないとすれば、事業再生ができなくなるおそれがあります。

ここで飲食店が、例えば、不動産を保有しているとします。そして、この不動産の帳簿価額は5,000ですが、時価は4,000だと仮定します。

このとき不動産を4,000と評価替えすると1,000が不動産評価損になります。

この不動産評価損1,000と、上で説明した債務免除益1,000を合算するとゼロになります。

損益がゼロになるため、税金を支払う必要がなくなり、事業再生にとってプラスになります。

ざっくりと説明しましたが、これが事業再生税制の仕組みです。

実際あった実例では、飲食店の事業再生において、いま説明した事業再生税制が適用になりました。

借入金の免除があったため、当然、資金繰りは改善しました。

事業再生税制の適用要件は、やや複雑ですが、飲食店の事業再生スキームの1つになります。

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