あの人気飲食店の人件費率とFLコスト、給与はどれくらいか?

      2016/02/18



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例えば、約5,000人の従業員がいる会社に勤めている方からすれば、従業員100人の会社はとてもちっぽけな会社に見えるかもしれませんが、実際に自分で独立・起業して100人の会社を創るのはとても大変だと思います。

人を雇うのは大変で、最近は人を確保するのも大変です。良い人材は本当に少なくなっている、どこの業界でも。

そこで今回は、人に関連して、上場している有名飲食店の人件費率と原価率、FLコスト率などをリサーチして見ました。また人件費率に関連して、実際の平均給与も一覧にしました。

※ データはすべて各社IR資料を基に作成しています。

上場しているあの飲食店の人件費率は?

まず人件費率は、人件費÷販管費ではなく、人件費÷売上高の比率です。

人件費率=人件費÷売上高

まずリサーチ対象とした飲食店は次のとおり。

エー・ピーカンパニー、ゼンショー、ひらまつ、スターバックス、日高屋

※ スターバックスは、現在未上場

ワタミなどは外食以外の事業も展開していて、正確に飲食業の人件費率を集計できないのでリサーチ対象外としました。

エー・ピーカンパニーは塚田農業を展開する会社ですね。まだ全ての都道府県には展開していないようですが、関東ではお馴染みの店舗。

ひらまつは、代官山ASOで有名な会社で、売上高営業利益率はダントツでトップの会社でした。

参考:飲食店の売上高営業利益率ランキング

上場している飲食店の人件費率
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付加価値の高いサービスを提供しているひらまつの人件費率は自ずと低くなってしまいます。

上場している飲食店の原価率は?

人件費率までリサーチしたので、せっかくですので上で紹介した会社の原価率も調べてみました。

結果は次のとおり。

上場している飲食店の原価率
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原価率は、お店の戦略やコンセプトとリンクするので、低いから良いとか、高いからダメとも言えない。全体の中でどう最適化するかが大切です。

またエー・ピーCの原価率は30%ジャストになっていますが、エー・ピーは生販直結モデルを採っていて、自社養鶏場があったり、漁師との直接取引で中間コストをカットできる仕組みが整っているので、こうした原価率になっています。

ですので、他の飲食店の原価率とは単純な比較はできないんですね。

ちなみにエーピーは6次化産業事業体へも投資していて、生産直結に対しては積極的に取り組んでいるようです。

※ 6次産業化というのは、簡単にいうと、農林水産を1次産業としてだけではなくて、加工などの2次産業、サービスや販売などの3次産業まで含め、1次から3次まで一体化した産業の可能性を広げようとするもので、1と2と3をかけると6になる、1次産業×2次産業×3次産業=6次産業

上場している飲食店のFLコスト率は?

人件費率と原価率まで調べて、FLコストを計算しないわけにはいかないので、FLコスト率も計算してみました。おそらく、人件費率や原価率だけでなく、FLコスト率に興味のある経営者は少なくないのではないでしょうか。

FLコスト率=(人件費+原価)÷売上高

上場している飲食店のFLコスト率
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ゼンショー以外は、すべて60%以内に収まっています。

上場している飲食店の平均給与は?

ここまで人件費に関連したデータを中心にアップしてきましたが、「比率は良いけど、給与はどれくらいもらってるの?」と思っている方も多いと思いますので、最後に従業員の平均給与や平均勤続年数などについて一覧にしました。

上場企業の平均給与など
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給与の単位は千円です。

平均給与が一番低いエーピーの平均勤続年数が一番短くなっていますね。わかりやすい。

自分の経験則からこの給与水準と低さと平均勤続年数の短さの意味を考えると、既に会社内部で人事的な問題が発生している・または間もなく発生すると予想します。

まとめ

この人件比率や原価率などは、あくまでも上場企業の数値で、個人事業主や未上場企業とは価格交渉力や生産・流通体制などが違うのでそのままベンチマークにはすべきではないと思う。

原価率について、もう少し知りたい方のために原価率に関する記事を一覧にしました。

参考:【まとめ】原価率に関する記事を一覧にしてまとめました。

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