成城石井5年間52万円でワイン飲み放題とした戦略の狙い

      2016/11/10



さて今回は成城石井の5年間52万円でワイン飲み放題についてのお話です。

成城石井の5年間52万円でワイン飲み放題のサービス内容

成城石井が展開する“Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO 関内店”が52万円で5年間ワイン飲み放題をスタートしました。

その前に、そもそも成城石井は全国展開しているわけではなく、展開しているのは首都圏と主要な地方都市だけなので、成城石井を知らない方も多いと思います。

まず最初に、成城石井について簡単に説明すると、ちょっと高級なスーパーです。商品の品質は良いと思います。安いだけのスーパーとは、一線を画しています。

この成城石井が展開している“Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO 関内店”が52万円で5年間ワイン飲み放題をスタートしました。申し込むと5年間ワイン飲み放題のパスポートが発行されます。

この飲み放題の内容は次のようなものになります。

15種類のワインのなかから、グラスワインが飲み放題。もちろん店内にある全てのワインが飲み放題の対象になるわけではありません。そして飲み放題パスポートを利用できるのは本人だけで、一緒にお店にいった友人や同僚はパスポートを利用できません。

飲み放題パスポートを利用できるのは、1日1回だけで、必ず2,000円以上のフードメニューのオーダーが必要です。

ただし、パスポートの購入期限は2014年12月25日までで、しかも限定5名までしかワイン飲み放題のパスポートは購入できません。

これが成城石井の52万円で5年間ワイン飲み放題のサービス内容です。

成城石井52万円のワイン飲み放題の原価を考えてみた。

成城石井の52万円で5年間ワイン飲み放題を年換算すると104,000円/年です。

日に換算すると285円/日です。毎日、Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO 関内店の飲み放題に行くとすれば、1日285円でワイン飲み放題となるので、激安です。ただ、このお店に毎日行くほど、みんな暇じゃないと思います。毎日このお店に行ったとすれば、すぐに飽きるはずです。

そこで1週間に1回行くと仮定すると、1,925円(104,000円÷54週)で15種類のワインがグラスで飲み放題ということになります。1,925円のワインボトルと言えば、高級ワインとは言い切れませんが、そこそこのワインです。

ちなみに小売価格1,925円のワインボトルを通常のレストランで飲むとすれば、@6,000円程度になるはずです。

そしてワインボトル1本は、ワイングラスで6.5杯程度です。

“Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO 関内店”に行く度に、ワインをグラスで6.5杯飲めば、そこそこのワインボトル1本を原価で飲むことができると考えることができそうです。もちろん、1人で6.5杯以上飲めば、さらにお得感が増します。

なぜ成城石井のワイン飲み放題期間は1年間ではなく、5年間か?

成城石井の52万円で5年間ワイン飲み放題は、5年間ではなく、1年間104,000円でも販売することができたはずです。

しかし、1年間104,000円ではなく、5年間520,000円としました。

それでは、なぜ1年間ではなく、5年間としたのか?

成城石井のワイン飲み放題に、1年間だけ毎週通い続けることはできるかもしれません。1年間だけ毎週通うことは、なんとか達成できるかもしれません。

ただ成城石井のワイン飲み放題に5年間毎週通うのは、相当厳しいというか、かなり難しいと思います。1年目は毎週通えたとしても、5年目は、通ったとしても半年に1回くらいが良いところかもしれないです。毎週通うとすれば、5年経過する前に、途中で飽きるはずです。

これが飲み放題の期間を1年ではなく、5年とした理由でしょう。成城石井のワイン飲み放題は、お客さんが来ない方が、お店にとって利益が生じやすいです。1年間だけ飲み放題とすると、お客さんが毎週来る可能性が高くなりお店に利益が生じにくくなりますが、5年間飲み放題とすると5年間毎週来るのは相当難しいため、お店にとって利益が生じやすくなります。成城石井は、なにがなんでも採算割れは防ぎたいという意図がありそうです。

お客さんにとっては、成城石井のワイン飲み放題は1年間104,000円という価格設定の方が元を取りやすいです。5年間も成城石井のワイン飲み放題に通うのは、ちょっと苦痛だし、途中で飽きてしまいそうです。

成城石井側にも、飲み放題の期間を5年間とした方が、月日が経つごとにお客さんの足が遠のくという“読み”があるはずです。

繰り返しますが、お店にとっは、飲み放題の期間を1年間とした方が利益が生じにくいです。

いずれにしても、このワイン飲み放題は、お客さんにとってはそれほどお得感があるとは思えません。5年間のトータルコストで考えた場合は、飲み放題にしない方が、お客さんにとって費用対効果が高いように感じます。

成城石井のワイン飲み放題パスポートの購入期限は2014年12月25日までで、しかも5人限定

成城石井のワイン飲み放題パスポートの購入期限は12月25日までで、しかも5人限定です。このことからもわかるように、成城石井がこのワイン飲み放題に賭ける意気込みはほとんど感じられません。

成城石井の狙いは、”5年間52万円のワイン飲み放題で儲ける”ことではありません。儲けるつもりはないが、採算割れは絶対に防ぎたい。

このワイン飲み放題の狙いは“Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO 関内店”オープンの話題作りとプロモーションの一環です。

実際、このワイン飲み放題は話題性があって、テレビ東京のWBSで取り上げられているので、その分、相当な広告費が浮いたはずです。またWBS以外のメディアにも取り上げられています。コストをかけないプロモーションとしては、成功だったわけです。

余談になりますが、最近は、成城石井のようにワイン飲み放題の登場だったり、ミニストップのコンビニ・バルの登場だったりと飲食業界は将にバトルロイヤルの様相を呈してきていて、増々競争がし烈になってきています。

最後に断っておきますが、成城石井の商品は値段はやや高めですが、品質は良いと思います。

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